その他中南米 プログレ

CODICE


・ALBA Y OCASO (1999)

メキシコのシンフォニック系のバンドの唯一のアルバム (シングルもあるようですがレアな模様)。
2枚組で、ハッキリとELPの影響感じさせるキーボードを中心にKING CRIMSON的なギターだったりエレクトロなシーケンスだったりが絡んでくる目もくらむ怒涛の展開を聞かせてくれます。いわゆるお約束なプログレ要素てんこ盛りなわけですが、個々の出来が良くてガッツポーズもの! 圧倒されます。でも完璧なのはインストに関してのみでして、ボーカルがヒドイのね……。弱々しさが悪い方にしか出ていない。そういう意味でほとんどボーカルが出てこないDISC2が素晴らしいです。ボーカルを我慢してでも何度も何度も聞いているお気に入りの作品です!


(2020.07.09.Thursday)

JAIME ROSAS


・VIRGO (2003)

チリのバンドENTRANCEのキーボード奏者。同バンドのヴォーカル、Jaime Scalpelloが1曲参加している以外は全てJaime Rosasのキーボードとプログラミングで、とにかくキーボード弾きまくり! でも勢いがあるだけでなく、クラシカルな気品を纏っているのでかっこ良さがハンパないです。なんかRPGの街の曲みたいな (個人的な印象では極初期のファイナルファンタジーw) 3曲目「Sinfonia-Dos」、Scalpelloのよく伸びる男らしい声が素晴らしい6曲目「Sinfonia-Lluvia」、この2曲が全体の良いアクセントになってますな。リズムの音が残念なんだけど、それを除けば名盤クラスだ。


(2011.02.17.Thursday)


・EXTREMOS (2004)

こちらはJAIME ROSAS TRIO名義。ENTRANCEAlex von Chrismar (Dr) とRodrigo Godoy (B、ここではGとVoも担当) が参加している。やはりホンマモンのリズムはイイですなw。この部分に関しては前作とは比べ物になりません。全体的に前作のようなクラシカルさがほぼ無くなり、ロックなりの疾走感が強く打ち出された感じ。カッコイイけど前作のほうがイイメロディーが揃ってたなーって思ったり。ピアノメインの曲とか趣あっていいなーと思うんだけど終盤明るくなりすぎて残念 (なんかウェイクマンっぽいかも)。それでも唯一ヴォーカル入りの9曲目「Viajero Astral」は素晴らしい。ジワジワ胸に来る展開。理想的なシンフォニックPROGだ。


(2011.02.17.Thursday)

JOSE LUIS FERNANDEZ LEDESMA


・SOL CENTRAL (2000)

メキシコのミュージシャンJose Luis Fernandez LedesmaはもともとNIRGAL VALLISというバンドにいた人。
いきなりブチ切れて不協和音みたいの撒き散らしながら突進します。ジャケにも名前があるMargarita Botelloによるものでしょうか、気が狂ったような女性の笑い (叫び?) も聞こえてくる。曲名見れば「Datura Inoxia」だと。これだけでなんか理解した気になるわぁ。というわけで、MAGMAタイプ、Zeuhl系ってやつです。まぁMAGMAほど重くはないかな。でも基本ブキミな疾走です。どこか美しさもあって、それが個性かなと思うものの、そんなとこでも焦燥感がある。もう、徹底してますw。こんななので、ラストの異様なタルさも引き立ってます。このタイプとしてはなかなかの逸品かと。そういやどことなくKOTEBELに似たとこがあるんだよね。


(2013.01.08.Tuesday)

MARCO


・MARCONCEPTOS (1994)

Marco Antonio Gomezというメキシコマルチ奏者の作品。
紙ペラ一枚のジャケが泣ける。レーベル面には1984年と印されているが録音されたのがその頃ってことだろうか。内容は、伸びやかかつ意外に邪悪な表情を見せるギターが聴こえるシンフォ作。Keyが昔のRPGみたいなちょっとチープで優雅な旋律を奏で、そこからギターなど一体となって盛り上げていく。そんな曲が多い。曲調の変化も激しく、それでも一つのしっかりした世界観を崩さないのが実に秀逸。ただ、曲単体はどれも素晴らしい出来なのですが、アルバム単位で見ると後半やや飽きが来るかな。


(2013.09.15.Sunday)


・MARCOLAPSOS (2002)

ちょっとチープなデジパックか紙ジャケかみたいな見た目で、紙ペラからの脱却をみせているアルバム(笑)。
近年のメキシカン・シンフォの中で飛び抜けた傑作を残したCODICEのメンバーが参加している。とはいえ、あくまで曲作りはMarcoのもの。前作同様の内容…と最初は思ったのですが、ちょっと残念な変化がある。あのスピーディーな曲調の変化があまり聴けなくなっており、どうにもタルさを感じる。それでもメロディ派シンフォとして、一聴の価値は十分あるかな。


(2013.09.15.Sunday)

NIMBUS


・EL AGUILA (2004)

チリにて1990年に結成された5人組。
フルートなどを用いたシンフォニック・ロック。美しいフルート (どこか南米的な響きがあって良い) とアコギのアンサンブルが耳を引く。一方でシンセが近未来っぽさを演出する場面もあったりと曲調の幅広さが嬉しい。ただ、細かな演奏を聴かせる部分もあるがテクニカルとは言いがたく、せわしないという印象。歌メロに魅力が乏しいのも残念。全体として派手さに欠ける作品である。でも地味のヒトコトで済ますには惜しいかな。


(2012.11.14.Wednesday)

OVNI


・EN ALGUN REINO (1995)

エルサルバドルという失礼ながらあまり耳にしない国のバンド。馴染みのない国から登場するバンドは好事家の心を擽りますね!。
1978年結成のKARNというバンドが始まりとのことで、長い歴史を持つバンドのようだ。本作は1作目 (これ以前にカセット作がいくつかあるらしいが)。サウンドは本格的なプログレではなく、華々しいシンセやVoが中心の産業ロック寄りのもの。耳触りの良い歌メロにはなかなかのセンスを感じる。ピアノバックにしっとり歌われる曲なんかはただのポップスやん!ってなっちゃいますけど^^; レコーディング環境の問題なのかわざとなのか、変でチープな音が目立つのが個性なのかなぁ。オモチャという形容が真っ先に思いついた、そんな音。ボーナス含め16曲70分という長丁場を不思議と飽きること無く聴けるのはそういった音で意表を突いてくるからかな。あと、時折聴こえる女性Voもアクセントになっている。歌詞カードがごちゃごちゃしていて彼女の名前が見当たらないんですケド。プログレとしてのカタルシスなんかとはほぼ無縁の作品だが、このチープさは辺境好きなら気にいるかもね。


(2013.08.23.Friday)

PLATURNO


・INSANO (2011)

KING CRIMSON的なヘヴィ・プログレを奏でるチリのバンド。ミシュランのマスコットみたいのがミールワーム湧いた腐ったリンゴを持っているというジャケ…嫌やわー。
ギター兼ヴォーカル、キーボード、ドラムのトリオ編成で、ベースやヴァイオリンなどがゲストで参加している。メランコリックな中にも不安を煽る重々しいギターがいかにも初期4作より後のキンクリのエッセンスを凝縮しましたみたいな感じ。なかなか良いなーと思いつつ、すぐに飽きてしまったw。フォロワーも気兼ねなく好きになる私ですが、コレはちょっとね。まぁ、そもそもヘヴィ期のキンクリ自体そんなに好きじゃないし、本作を気に入らないのもそれが理由かな。実際んとこ本作のクオリティは高いと思う。キンクリの音が好きで、でも信者じゃないって人にはオススメ。ちょっとジャジーなハモンドが活躍する曲や、ポストというほどではないが浮遊感ある曲なんかはまずまず好きかな。


(2013.09.22.Sunday)


ProgPsycheLove … since 2012
inserted by FC2 system