DEYSS

1978年結成で、VoもDrもゲストという編成のバンド。1作目。ジャケットからもなんとなくわかる通り、
(2013.04.26.Friday)

驚愕の2作目。いきなりサイバーパンク的というか、近未来シンフォな曲で始まって新鮮。ダークさを入れ込んだ楽曲の良さときたら! 以降は前作の路線になっていきますが、今作では平坦さも無くなり、Voもどうどうたる
1978年結成で、VoもDrもゲストという編成のバンド。1作目。ジャケットからもなんとなくわかる通り、
驚愕の2作目。いきなりサイバーパンク的というか、近未来シンフォな曲で始まって新鮮。ダークさを入れ込んだ楽曲の良さときたら! 以降は前作の路線になっていきますが、今作では平坦さも無くなり、Voもどうどうたる
シンフォニック系? たぶん唯一作 (なんでも正規のライブビデオがあるらしいのですが?)。日本盤紙ジャケ、歌詞は載ってないのに対訳は載ってたりする曲があります。へんなの。昔の自主制作ながら名盤として有名ですよね。発表時既に解散の危機にあったそうで、それを踏まえて4曲目の歌詞など見ると泣ける。アルバム序盤は悪くもなく良くもなくって感じ。
ヴォーカル、ドラム、キーボード、管楽器という変則的な編成のバンド (ベースはベース・ペダルを使用とよく言われるが、ドラマーは否定していたりとよくわからない)。
VDGGをおもいっきり無機的にしたようなサウンドで、感動したり、カッコイイと思ったりできるメロディは皆無。その代わりにとても緻密で怖い世界を構築。前衛的で、テンション高く冴えまくり。でも別に激しい音じゃないという、なんか奇跡的な音。とんでもないものを聴いているような感覚になるし、実際凄い作品だ。ギーガーのアートワークも音にハマりすぎです。キーボード奏者にとって本作は黒歴史らしいがw
てっきり若手のバンドだと思っていたが、調べてみると80年代前半にはアルバムデビューしているベテランで、本作は7作目かそこらと思われる。テクニカルなヘヴィ・シンフォといった感じで、私の苦手なガチャガチャ細かい系の部分も多いが、それだけで曲が終わることはまず無く、緩急付いているので退屈さはないかな。ただ、テクニカル系の宿命か、歌メロにまるで抑揚がなくてしっとりピアノバラードな曲でもVoはまるで印象に残らないのよね…。そんな残念な部分もあるとはいえ、幻想叙情などよりロックらしいカッコよさに主眼を置き、鮮烈な演奏が襲い来るなかなかの逸品でした。
余談ですが本作、裏ジャケなど見ても曲順がわからない。一応、上から順に曲目が並んでおり、各CDデータベースに登録した人もそれに倣ってしまったようだが実は間違い。歌詞と照らし合わせるに正しい曲順は 「01. Moments, 02. The Face, 03. Heart Attack ('92), 04. Martins Garden, 05. Nothing to Loose, 06. Hiakultake, 07. Absurd Thought, 08. Turn Around, 09. On the Beach, 10. Parents, 11. Cypress Curtain of the Night」 です。こういう基本的なことが出来てないバンドはちょっと心象悪いな。
いきなり『MOMENTS』ラスト曲で始まるのでえっ?と思うが歌詞が違った (John Dowlandというイギリスの音楽家の曲らしい)。2曲目からはこれまでどおりの細かいテクニカル系になるが、引く部分はよりエモーショナルで深みが出、しかし緊張感は失わない。そんな研ぎ澄まされた演奏が押し寄せる曲は抜群! 進歩してます。ただ、古臭いリフ主体でVoがぶっきらぼうに吐き捨てるやる気のないハードロック曲がいくつか挟まるがこれは正直イラんな^^; まぁ、牧歌的美を感じさせる9曲目のような曲を引き立ててくれているのかもしれんが。